住まいのこと
賃貸の管理費(共益費)とは?仕組み・用途・相場を紹介
2023年11月18日

賃貸アパートやマンションには、家賃以外に管理費(共益費)がかかります。物件により金額が異なる管理費(共益費)ですが、どんなことに使われているのか気になる方もいるでしょう。賃貸物件を借りる際には「具体的にどんなことに使われているのか」「相場がどれくらいなのか」を正しく理解しておくことが大切です。この記事では、賃貸における管理費(共益費)の仕組みや用途、相場を紹介します。
賃貸の管理費(共益費)とは
賃貸の管理費(共益費)とは、建物の設備や共有部分の維持、管理などに使われる費用です。ここでは、管理費(共益費)について詳しく解説します。
管理費と共益費の違い
管理費と共益費は別で使われることもありますが、どちらもほとんど同じ意味合いです。管理費とは「物件を管理・維持するためにかかる費用」、共益費とは「物件の共有部分を管理・維持するためにかかる費用」です。定義では管理費の方が広い範囲を指していますが、実際のところは不動産会社やオーナーがそれぞれ独自に使い分けています。また、管理費と共益費が別々に徴収されるようなことはありません。
管理費(共益費)の用途
管理費(共益費)の使い道に特別な決まりはありませんが、以下のような共有部分の維持・管理などに使用されるのが一般的です。
管理費(共益費)は物件の機能・サービスにも使用されています。
そのため、防犯性の高い物件やインターネット完備、コンシェルジュ付きなど、住みやすさに特化している物件は費用が高くなる傾向にあります。
管理費(共益費)不要の物件がある理由
賃貸物件によっては、管理費(共益費)が不要のケースもあります。お得に感じるかもしれませんが、管理費(共益費)は住みやすさや建物を維持するために必要なお金です。このケースだと、家賃の中に管理費(共益費)が含まれているため、入居者に負担がないわけではありません。また、管理費(共益費)は家賃に含まれる方が良いケースもあれば、別々の方が良いケースもあります。
例えば、下記のような物件があるとします。
賃貸では初期費用や更新料がかかるのが一般的ですが、この金額は「家賃〇ヶ月分」と設定されることが多いため、管理費(共益費)が別になっている物件Aの方が初期費用を抑えることができます。
一方、家賃補助が受けられる会社に勤めている場合だと、管理費(共益費)は補助の対象外になるケースがあるため、物件Bの方が自己負担額は少なくなります。
賃貸の管理費(共益費)の相場
賃貸の管理費(共益費)の相場は、家賃の5%~10%です。例えば、家賃が5万円の物件なら2,500円~5,000円、家賃が10万円の物件なら5,000円~10,000円が相場となります。賃貸の管理費(共益費)は住みやすさと関連しているため、「費用が高いとデメリット」、「費用が低いとメリット」とは一概にいえません。相場より高くても、防犯対策やエレベーターなどの設備が充実していればそれ以上のメリットがあります。
一方、相場より低くても、清掃が行き届いていなかったり、壊れそうな設備が放置されていると住みにくさを感じるでしょう。管理費(共益費)で大切なことは、費用に見合った管理や維持がされているかどうかを見極めることです。物件を自分の目でしっかりと確認し、提示される管理費(共益費)に見合った管理ができているかを判断しましょう。
管理費(共益費)でチェックしておきたいポイント
ここでは、管理費(共益費)でチェックしておきたいポイントを紹介します。
他の費用の支払いが免除されるケースがある
管理費(共益費)は使い道に決まりがないため、物件によっては町内会費や水道代などを含めている場合もあります。
このような場合は、月々の出費を抑えることが可能です。管理費(共益費)をチェックする場合は、費用だけでなく内訳や他に月々発生する費用がないかなども確認しておきましょう。
フリーレントは物件ごとにルールが異なる
入居初期の賃料が免除されるフリーレント物件が増えていますが、家賃が免除されている期間中は管理費(共益費)もかからないと思う方もいるかもしれません。しかし、フリーレントにおける管理費(共益費)の明確なルールはないため、支払いが必要になるケースもあります。フリーレント期間中の管理費(共益費)の取り扱いは契約ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、賃貸にかかる管理費(共益費)の仕組みや相場を紹介しました。管理費(共益費)の相場は家賃の5%~10%ほどで、家賃同様、月々の支払が必要な費用です。家賃に含まれるケースと別々になっている場合があり、別々の方が初期費用などを抑えやすい特徴があるということも、ミニ知識として知っておくといいですね!