お金のこと
敷金礼金ゼロ物件って本当にお得なの?メリット・デメリットを教えて!
2020年12月01日

”敷金礼金ゼロ”と言われるととても魅力的に感じますよね!でもうまい話には裏があったりなかったり。では敷金礼金ゼロ物件って本当にお得なのかどうか、メリット・デメリットを知って、こんなはずじゃ無かった!とならないようにしておきましょう。
1.初期費用は確実に安い!
一般的な初期費用の概算として、敷金礼金を含め、家賃の5~6か月分が相場となっています。実際に敷金や礼金がない物件の方がの初期費用は確実に安いというメリットがあります!では敷金礼金がある場合とない場合でどのくらい違いがあるか比べてみましょう。
<例①敷金礼金有りの場合>家賃5万円・敷金1ヶ月・礼金1ヶ月の物件
敷金1ヶ月+礼金1ヶ月+前家賃1ヶ月+仲介手数料1ヶ月
+その他(共益費・保証料・保険料・鍵代等)2ヶ月~3ヶ月分
⇒ 概算合計:約30~35万円
<例②敷金礼金ゼロの場合>家賃5万円・敷金礼金ゼロの物件
敷金0ヶ月+礼金0ヶ月+前家賃1ヶ月+仲介手数料1ヶ月
+その他(共益費・保証料・保険料・鍵代等)2ヶ月~3ヶ月分
⇒ 概算合計:約20万~25万円
家賃が同じ5万円の物件では約10万円の差がつきました。敷金や礼金があると、その分初期費用が高くなってしまいます。敷金礼金ゼロは初期費用だけ見ると、確実に安いといえます。
また物件によっては、”通常契約”もしくは”敷金礼金ゼロ”など、契約プランが選べる物件もあります。初期費用のまとまった出費をできるだけ抑えたい場合は、敷金礼金ゼロ、家賃は上乗せのゼロゼロプランを選ばれるのもいいかもしれません。
2.短期解約違約金と退去時精算に注意!
初期費用が安くなるなら、敷金礼金ゼロの物件を選んだ方がお得って思いますよね。ただ、これではオーナーさんが損をしてしまうだけです。ですので、敷金礼金ゼロにするかわり、長く住んで下さいね、退去時には支払って下さいね、ということで、”短期解約違約金”や”退去時精算金”が設定されている場合が多いんです。
短期解約違約金とは
契約期間や契約内容によって異なりますが、1年未満又は2年未満で物件を解約した際に発生する違約金のことです。敷金礼金ゼロの場合、1年未満の解約は家賃の2ヶ月分、2年未満の解約で家賃の1ヶ月分と、厳しめに違約金が設定されていることが多いのが現状です。
退去時精算金とは
入居前ではなく、退去時に清算する方法です。退去時、入居者負担となる項目を特約で設定したり、退去時の部屋の汚損状態に関わらず、”清掃費”や”クリーニング費用”として、退去時(もしくは入居時)に一定額を支払う契約の取り決めをしている物件もあります。どれだけ綺麗な状態で退去しても、契約で決められている場合には支払わなければなりません。
敷金礼金ゼロの初期費用が安い物件を選ぶ際には、他の違約金や特約に関して、契約内容を十分確認することが大切です。短期で引っ越すことが分かっている場合は、逆に敷金礼金ゼロ物件の方がトータルで支払う金額が高くなってしまうケースもありますので、十分注意しておきましょう。逆に、物件に長く住む予定の方にとってはメリット大といえるのではないでしょうか!
3.空き家の増加で敷金礼金ゼロ物件も増加中
近年ニュースなどで耳にする空き家問題。敷金礼金ゼロ物件が増えている背景として、空き家の増加も要因の一つです。多くの大家さんはローンを借り入れて物件を購入しています。空き家状態が長期間続いてしまうと、家賃賃収入が入ってこないためローンの支払いが滞り、物件を手放すことも考えなくてはなりません。
長期空室の物件も増えてきており、長期間の空室を避けるために、大家さんも苦肉の策で敷金礼金をゼロで募集するケースがほとんどです。でも、初期費用をできるだけ抑えて部屋探しをしたい方にとってはとても嬉しいお話ですよね!条件が合えば、貸主・借主共にメリットのある契約になります。先ほど説明した通り、物件に長く住まれる予定の方にとっては、敷金礼金ゼロ物件はお得な物件と言えますので、是非参考にお部屋探ししてみて下さいね。
4.まとめ
初期費用がお得な敷金礼金ゼロ。契約内容をきちんと理解し、自分にとってはメリットのある契約なのか、逆にデメリットしかない契約なのか、見極めることが大切です。特に、短期間で引っ越す予定のある方は、十分注意しておきましょう!