住宅購入
土地購入した後に確定申告は必須?住宅ローン控除や確定申告が不要なパターンも解説
2024年12月06日
「土地を購入したら確定申告はしなければならないの?」
「住宅ローン控除を受けるには確定申告が必要なの?」
土地の購入を検討している方は、その後の手続きについて不安に思うかもしれません。
この記事では、土地を購入した後に確定申告が必要な場合や、住宅ローン控除のための確定申告の手順について詳しく解説します。
土地購入後の確定申告に不安がある方はぜひ参考にしてください。
土地購入後に確定申告は必要?
一般的に土地を購入しただけでは確定申告は必要はありません。
確定申告とは、1年間の収入や経費をもとに所得を計算し、納めるべき所得税を税務署に申告する手続きです。
確定申告が必要になるのは、所得が発生した場合です。
土地を購入しただけでは所得は発生しないため、確定申告は不要です。
不動産の売買で確定申告が必要な場合があるのは、土地を購入したときではなく、「売却」した時です。
また、自宅を建てるための土地購入は経費にも当たりません。そのため、土地購入の費用を確定申告をする必要もありません。
土地購入後に確定申告をした方が良いケース
基本的に土地購入後に確定申告は必要ありませんが、以下のケースの場合は確定申告が必要です。
住宅ローン控除を受けるとき
住宅ローン控除を受ける場合は確定申告が必要です。
住宅ローン控除を受けるためには購入した土地に住宅を建てて、マイホームとして住む必要があります。
記事の後半で住宅ローン控除について詳しく解説します。
認定住宅を新築又は取得した場合
長期優良住宅及び低炭素住宅並びにZEH水準省エネ住宅の新築又は建築後使用されたことのない住宅を取得して、令和6年1月1日~令和7年12月31日までに自己の居住の用に供した場合に控除が受けられ、控除を受ける場合は確定申告が必要です。
この減税制度を利用する場合は確定申告が必要ですが、住宅ローン減税とは併用して利用することはできません。
買い替えで売却した不動産の譲渡益が出た場合
自己の居住の用に供した住宅を売却をして譲渡益が出た場合でも、買い替えで土地を購入し、自宅を新築した場合は特別控除が受けられます。
買い替え特別控除を受ける場合は確定申告が必要です。
土地購入後に確定申告をする方法
確定申告はいつ、どのような手続きを行わなければならないのでしょうか。
ここでは土地を購入後に確定申告をする際に必要な書類や手続きの流れとタイミングについて解説します。
確定申告に必要な書類
ここでは住宅ローン減税を受けるために確定申告に必要な書類について紹介します。
必要な書類は以下となります。
- 源泉徴収票
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 住宅ローンの年末残高等証明書
- 建物・土地の登記事項証明書
- 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し
参照:国税庁【確定申告書等作成コーナー】-所得税の添付書類のイメージデータによる提出について
確定申告をする流れ
住宅ローン減税を利用するための確定申告の流れは以下の通りです。
- 必要書類を用意する
- 確定申告書類一式を期間内に提出する
- 還付金を受け取る
確定申告は税務署に紙の書類を提出する方法と、オンラインで確定申告をする2つの方法があります。
必要な書類や流れは紙でもオンラインでも同じです。自分に合った方法を選びましょう。
確定申告をするタイミング
確定申告の期間は、前年の1月1日から12月31日までの所得を対象とし、毎年2月16日から3月15日までの間に提出しなければなりません。
つまり、土地を購入し自宅を新築した年の翌年の3月15日までに確定申告を行います。
また、サラリーマンの方(給与所得者)は、住宅ローン控除のための確定申告は1年目だけ行えば、2年目以降は勤め先の会社で年末調整を通じて必要書類を提出することで、控除を受けることができます。
土地購入で住宅ローン控除をする方法
土地購入だけで住宅ローン控除を受けることはできるのでしょうか。
ここでは、住宅ローン控除について、その条件について解説します。
住宅ローン控除とは?
住宅ローン控除とは、個人が住宅を新築したり、新築や中古の住宅を購入したり、現在の住まいをリフォームや増改築する際に利用できる制度です。
この制度を利用するには、返済期間が10年以上の融資を金融機関などから受け、必要な手続きを行うことが条件です。
条件を満たすと、その住宅に住み始めた年から一定期間、決められた金額が所得税から差し引かれます。
さらに、この控除は住宅と一緒に取得した土地にも適用されます。
新築住宅の場合は以下のような要件が必要になります。
- 平成21年1月1日から令和7年12月31日までにその住宅を自己の居住に供すること
- 工事完了の日または取得の日から6か月以内に、自己の居住の用に供すること
- 床面積が50㎡以上であること
- 居住用と居住用以外の部分(例えば店舗など)があるときは、床面積の2分の1以上が居住用であること
土地のみの購入で住宅ローン控除は利用できる?条件とは
土地のみの購入では住宅ローン控除を利用することはできません。
ただし、住宅と一緒に取得する敷地に関する借入金も控除の対象となります。
土地付き一戸建てやマンションのように土地と建物を同時に購入する場合は問題ありませんが、土地を先に購入し、その後に住宅を建てる場合でも、以下の条件を満たせば住宅ローン控除を利用できます。
- 宅地建物取引業者から購入した建築条件付きの土地で、その土地の取得後一定期間内に住宅の建築請負う契約を締結する場合
- 住宅新築の日前2年以内に購入されたものである場合(債権担保のためその住宅を目的とする抵当権がされるとき等に限ります。)
これらの条件を満たせば、土地を先に購入して後から住宅を建てても、住宅ローン控除を利用することができます。
まとめ
この記事では土地購入後の確定申告の必要性について解説しました。
不動産を売却して利益が出た場合は確定申告が必要になりますが、土地を購入した場合は原則、確定申告をする必要はありません。
しかし、住宅ローン控除を利用する場合は、1年目だけ確定申告が必要になります。
また、住宅ローン控除は単に土地の購入だけの場合は適用されず、自宅を新築し居住用として使用することが条件になります。
ここでは確定申告や住宅ローン控除について簡単に説明をしていますが、詳細については不動産のプロに確認することをおすすめします。
駅前不動産では、福岡県や佐賀県、熊本県など、九州内の幅広いエリアの土地を多数取り扱っています。
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